2008年4月3日

NO DEAL

WIN-WINという言葉は最近良く聞くようになってきた。
取引する相手もそう思ってくれていれば、本当に心強いし誠意を持ってお互い対応できる。一見ゼロサムゲームのような交渉の場所でも、もう一つ何かの要素を加えればお互いのメリットになる形というのが存在する事は多い。価格一点のゼロサム交渉なんて営業の立場という形に限ってみたって視野が狭すぎる。支払サイトだっていいし、サービス期間だってサービサーの経験度合いだって、お互いにメリットのある形に持っていく方法なんてきっと山ほどある。
そしてもう一つ。最近、コヴィーの「7つの習慣」が浸透してきたのか、「WIN-WIN or No Deal」を目指す人が多くなった気がする。お互いにメリットのでる取引条件でなければすり合わせず、取引しない事とに合意する。というスタンス。
確かに取引しないというカードを持っていることは交渉上とても強い。しかし一回限りの取引でもない限りは、No Dealは実行性のない切り札に過ぎない。というか、あまりちらつかせて上手く交渉が進むハズがない。
しかし、どう考えても初回の取引で一方的に不利だな・・とか、連続して不利な条件が続くなと感じた時は、No dealは当然ありうる。と、いうよりも、相手にNo Dealの選択肢が無いと思っているのは、ちょっと取引する相手としてどうなんだろうと思ってしまう。合意に達してから条件をガンガン変えてくるのもそういうタイプ。
しかし、「Do Deal!」と声高に叫ぶのも、チラチラと見せて交渉の具にするのもやはり誠意ある態度とは思えない。
そんなときは、にっこり笑って「仕切りなおししましょうか?」と提案してみる。
取引は多少不利になっていたって、次につながるなら今回譲るのは全然構わない。成立させた方が良いに決まっていると思う。

2008年4月3日

《エゴグラム》

コミュニケーション系の育成は、ヒューマンスキルの土台になるだけに早期に、その人に合わせた方式で行わなければならない。
誰かの特性を伸ばしたいと思う時、交流分析を行ってコーチングしていくのが私自身のスタイルであるけれど、最近はその分析手法やフレームワーク(考え方の枠組)も一緒に説明するようにしている。
なぜなら、本人が一番本人の特性を知っているのであり、考え方さえ学ぶ事ができたら自分で方向付けていく事が、一番の近道になるからだ。
と、云う事で、今日のテーマはエゴグラム。
まずは自分の性格を知ってどんな特徴があるのかを把握する。
CP(批判的な親心:家父長的)
NP(養育的親心:母親的)
A(合理的な大人の心)
FC(無邪気な子供の心)
AC(順応した子供の心)
という5つの要素から自分の性格を考えてみる。
どんなタイプになっても、これだから良い・悪い、という事ではもちろん無い。まずは何より、自分の性格を客観的に見てみるという行為そのものがコミュニケーション能力を育成する上で欠かせないのだ。
カタく考えても一歩も進まないので、このサイトから試してみて欲しい。きっと、ほーとか、なるほど、とか色々思い当たる事があるハズだ。

2009年度の新卒採用を本格的に始めます。
これまでも、各学校での説明会などで当社の事業内容や社風を伝えてはきましたが、本腰を入れて採用活動を行おうと思います。
相変わらず新卒採用といっても大手の何百万とするコストは負担しきれないので、地道に学校の就職課やキャリアセンターに求人票を送ったり、インターンのつてで集めたりと地に足を付けた活動中心ではあるのですが、その分「本当にこの会社で働きたい!」「ぜひうちの会社で働いて欲しい!」という強いつながりが出来上がると思います。
どんな会社だろうと興味をもった学生さんは、是非エントリーしてみてください。よろしくお願いいたします。

2008年3月29日

間接部門

本部は小さいほうがいい。
間接部門は最小であるべきだ。と、最近までは定義していた。
権限はできるだけ現場の近くに移動して、収益や成果の多くは利害関係者になるべく配分されるべきだと思う。
利益を生むフロント部門のミッションは簡単だ。より多くの売り上げを上げ、よりコストを下げて利益を生み、自分の仕事は極限まで効率化させる。つまりは、収益をつむ事が成果を最大化させる。
一方で、バックオフィスのミッションは実は同質ではない。間接部門は、売り上げではなくて予算で管理されるものだ。予算は社内のコストとなるもので、当然最大化が目的ではない。コストを抑えることは重要だが、本来必要だから予算化されているわけで、抑えられるならその仕事はカットされるべきものだ。結論としては、予算内で最大のサービスを実現する事が求められる。しかし、効率的に働けば働くほど、何かがカットされていく。
バックサポートのミッションは何か。それは、予算内で必要なサービスを正確に行い、継続可能にシステム化・教育を行い、必要でない仕事をそぎ落とす事だろう。
最小であるべき間接部門は、それゆえに人材の確保が難しい。
本部は優秀な人材が集まるべきだ。しかし、人材が優秀であればあるほど確保に必要な予算は膨れ上がり、一方で優秀であるがゆえに効率化され削られる。
間接部門に対する要望の声は多い。また、間接部門が仕事を回さなければ、成果は何一つ実現しない。
本部は小さいほうがいい。それは間違いない。
でも、最小であるべきではない。最適なサイズであるべきだ。
最適な予算を組むために、この時期のマネジメントは多忙となる。

2008年3月20日

会社説明会

うちの会社は、まだまだ新卒向けに会場を借りて会社説明会をする余裕が無い。
しかし、学校で開催してもらえる説明会には出る機会があって、そういうところは事前に興味のある子にアナウンスしていてもらえるので、とても説明しやすい。
特にブースタイプで数人ずつ話せるような時は、「実際のところこんな仕事を毎日しています。」「会社の雰囲気はこんな感じだよ。」というところまで伝えられるし、気軽に質問も受けられるのでしっかりと会社の事や経営がどっちを向いて走っているのかが伝えられる。
さて、うちの会社は年間を通して採用活動をしているので、興味を持った学生さんは是非何らかの方法でうちにアクセスして欲しい。電話でもいいし、ホームページの問い合わせフォームからでもいい。時間があればどこにでも会いに行って話せるし、最終的にうちに決めなくても色々な相談にのることも出来ると思う。学生の就活時期というのは、インターン時期と同様に特別な期間。私も良い学生に来て欲しいので自分の言葉で本音を話すし、多くの中小企業の社長はきっと真剣に学生に向き合ってくれると思う。
さて、本題。今日書きたかった事。
最近学生の就職相談に乗るときに、最後に必ず伝える事がある。
「君にとって良い会社とはどんな会社か。」という問いと、その答えのうちの一つ。
もちろん、各個人で良い会社の条件というのは様々だろうし、本当は正解なんて私にわかるはずも無いのだけど。
でも、その問いと一緒に、「自分を理解して育ててくれる会社に行きなさい。」と言っている。
私がいいなぁ、採りたいなぁと思っている学生に内定を出して、残念ながら他の企業を学生が選ぶ。そんな時、その子にとっていい進路であれば、その選択は私も祝福したい。
そして、私が祝福できる「いい進路」の基準というのが、「私よりその子を理解して育ててくれる会社なのか?」という一点に尽きるからだ。
会社の規模や条件、ネームブランドで選ぶのも構わないけれど、新人のうちに仕事をする上で会社の何が一番大事かといえば、ガムシャラに頑張る事と頑張りを成長に繋げられる育成ノウハウを持っているかどうかだと思う。
そう思えばこそ、私は今くらいの規模のうちからインターンや新卒育成のように小規模企業にとって負担が重い取り組みを自分自身で手がけてノウハウ化してきた。
現在の新卒志向は安定がキーワードで、ベンチャーは採用戦線で苦戦するのはわかっているけれど、うちにくれば全力で育てる。そういうところに魅力を感じてきてくれる子がいるといいなぁ。。