2014年2月1日
手順書遵守って聞いた事ありますでしょうか。
大きな案件では、統制部署があり、手順書があり、作業付託されている権限がきっちり決められてあります。
作業者に求められているのは、ソリューションに必要な試行錯誤や切り分けの引き出しの多さ、というものでは無くて、手順書通りきっちり行うという基本姿勢と、切り分けを行うのは作業者ではないという作業守備範囲の正確な認識だ。
自前で法人顧客を持っているソリューション中心の会社が、スキルが高いのにクレームだらけになってしまうのは、この手順書遵守というものが理解できないからだろう。
たとえば、手順書に誤りがあってその通り行ったらエラーが出るなと知っていた場合。
作業者に求められているスキルというのは、手順書通り作業を行い、(思った通り)エラーを出して、確実にヘルプデスクに報告を上げ、ヘルプデスクの指示通りに対処するという事だ。けして、回避するための何かを指示なく行ってはいけないし、エラーメッセージをOKで消してもいけない。イレギュラーが発生したら、ピタッと止まってすぐに報告、自己判断は厳禁である。
そして、作業当初想定していなかった状況が発生し、統制からの指示が下りた場合。
「最初からの依頼内容ではない作業のためできません。」は許されません。統制指示遵守です。あまりに作業工数が膨大になり、当日裁けないと思った時でも、作業者から統制へ直接拒否の意見を出す権限はありません。追加作業が吸収しうるかどうかの判断は商流に沿って相談を上げてください。
このあたりのノウハウや意識付けができているかどうか、業者さんによってはソリューションを中心に行っていたり、あるいは工事を中心に行っていたりして、文化背景を理解できない事が良くあり、丁寧に手順書遵守の意味を説かなくてはなりません。パートナーに提携をお願いする際にもこの点はいつも丁寧に説明するように心がけています。
2014年1月20日
「作業が終了時間までに間に合わない!」「次の店舗の開始時間までに現地にいけない!」
長くフィールドエンジニアをやっていると、こうした経験は必ずどこかで遭遇します。
私もこういうケース、「急げば間に合うかもな」とか「電話していたら、電話のやり取りの時間で間違いなく終わらなくなってしまう」という事が頭をよぎります。しかし、そういうときでも必ず連絡優先です。
連絡をした事により遅れてしまうのは、仕方がありません。あるいは、連絡をしたけれど、結果的に間に合った、というケースも全然問題ありません。最悪なのは、「連絡なく間に合わなかった。遅れた。」というパターン。そして次にまずいのが「ギリギリになって報告がくる」という事です。まずいかも、と思った時点で即報告。これが正しい報告意識ですね。
遅刻はあってはならない事なのですが、寝過して降りる駅を通り過ぎてしまった!反対方向の電車に乗ってしまった!という事はあり得ると思います。ポイントは、まずいっと思った時に連絡を入れるという事。電車に乗っているから電話しにくいという言いわけは全く通用しません。直前の連絡でも必ず、「なぜ気がついた時点で連絡をしなかったのか」は必ず問い詰められます。遅刻が判明した時点で即連絡。徹底していきたいと思います。
過去最悪だったケースでは、病院系の案件で遅刻をし、かつそのまま病院に入って、病院の中が携帯通話禁止で。といったケース。遅刻で連絡も取れなくて、という散々な状態になりました。遅れた状態での入店で慌てているのはわかりますが、連絡不通になる前にやはり報告・連絡を優先させる必要があると思います。
どんなケースでもイレギュラーが発生したら「連絡優先」。対応はそのあとできっちりやりましょう。
2014年1月10日
当社のエンタープライズモノの下請けでもらっているお仕事では、疑問点が出たときに、作業者が誰に何処まで聞いて良いのかというのはとても大切な問題だ。
たとえば、メーカーの技術研修に行った際に、一通りメーカー側講師の方が説明を終えて質問タイムがあったとする。
「以上で説明を終わります。何か質問はありませんか?」
と、聞かれたときに、何でも聞いてはいけません。「ログインの仕方がわかりません。」「ドライバーの2番ってなんですか。」みたいな質問が飛び交えば、お客様であるメーカーの人達は、「このレベルの作業者で大丈夫か」と不安になるでしょうし、「交通費はでるのですか」「現場までの行き方がわかりません」みたいな質問が飛び交えば、「そんなのは自分のところの管理者に聞いてくれ」という事になります。
また、その講師の人の持っている常識が、専門的な領域に入っていて、一般常識を超えているのにもかかわらず、「こんな基本的な事を知らないなんて」と思われてしまう事も良くあります。アルファベット数文字の略語系が代表的なものですね。
という事で、疑問点が発生した時、「聞きたい事はありますか?」に対して、ある程度の経験を積んでいない人は何でも聞いてしまってはいけません。その場は一旦質問を保留しておいて、うちの会社の比較的第一人者の人に質問を集め、その人がわかればその人から教えてもらい、わからなければその人から質問を上げてもらう。(ただし、自分しかいなかったら、聞いてください。わからないまま現場に入るのは一番困るので)
現場で、お客様側の立会者がいる時なども同様です。知識が無い事を全力でPRしてしまう作業者もいるのですが、当社の作業者をプロと思って依頼をかけていただいているのです。些細な疑問点は社内で可能な限り解決するようにしましょう。
もうひとつ。
エンドユーザに作業内容を質問してしまう人。これは本当に困ります。サプライヤーとエンドユーザーの見分けもつかないうちは、安易に質問をぶつけない事です。疑問点は、原則商流の下側から遡っていって解決していきましょう。
最後に蛇足なのですが、当社が孫請けになっていて、A社→B社→当社、となっているときに、A社の方が「○○って聞いていますよね?」と聞かれたのだけどその内容を知らなかったとします。B社(つまり当社にご依頼して戴いた会社)の担当者が情報の展開漏れをしていた可能性もあるわけで、「全然知りません!」と断言してB社の担当者の顔を丸潰れにさせてしまってもなにも良い事はありません。かといって知ってますとももちろん言えないと思いますので、そのようなシーンでは、「○○ですね。すみません、少し思い当りませんので、確認させていただけますか。」と、やわらかく説明を促したり、確認をとったりしましょう。そのあたりがきれいに対応できるようになってくると、どの関係者からも信頼されるサービサーになれます。
2014年1月7日
あけましておめでとうございます。
旧年中は夏以降、業界全体的にずっと繁忙期が続いておりまして、多くの方々に本当にお世話になりました。
私自身はといいますと、東京オフィスの立て直しに四苦八苦していて中々モノにならずに歯がゆい思いをしています。
今年の目標は何と言っても「人事」です。採用と育成を私自身の役割と定めて、社員からパートナー各社、スタッフまでしっかりと当社の考え方や品質の基盤となる結束力や仲の良さをもっともっと深めていって、サービサーとしての当社の考え方や想いをわかっていって貰えたら良いなと思います。
ムリなお願いごとでも聞いてあげられる、或いは聞いてもらえるというのは、ビジネスライクに進めていくだけではとても難しいと思います。急拡大期にはどうしても一対一の信頼関係は薄まりがちだと思います。苦しい時にこそ、頼り頼られる会社でありたいと思うし、そのためには良い事も悪い事も苦しい事も分かち合える関係づくりが社員間はもちろん、スタッフともお客様ともパートナー会社とも作っていかなければなりません。
この1月もロケットスタートになりそうです。良い年になるといいですね!
2013年12月15日
メーカーもののエンタープライズ系下請けの案件というのは、概ね統制ヘルプデスクがきちんと機能していて、作業者は不明点やイレギュラーが発生した際には、そこに問い合わせや報告を入れることになる。案件によっては、ヘルプデスクとの電話応対が頻繁に発生する。
我々のような下請けの会社はその作業者とヘルプデスクとのやり取りを全て把握する必要はないし、基本的に知りようもない。
中には、統制に報告を上げた内容全てをうちの会社にも上げろ!という指示を出してしまう業者・・というか会社側管理者もいるが、大体は現地及びへプルデスクで解決できる内容であり、全部その報告を受けていたら報告受ける人が仕事にならない。
しかしながら、会社にも報告を上げてほしい内容がある。
それは自身の作業ミスやトラブル発生時には、お客様統制部署に連絡し、すぐに会社にも連絡する。という事だ。たとえば、手順ミスで手戻りが発生して、予定の時間を大幅に超えてしまう場合。また、たとえば自身のミスで破損事故を起こしてしまった場合などである。
クレームが上流から落ちてきたときに、当社の管理者が知らないでは、火に油を注ぐことになる。ホウレンソウもしっかりできない会社なのかと思われて、トラブルクレームの上に不信感が積み重なって、信用失墜の連鎖が起きてしまう。
作業者からしてみると、ヘルプデスクに上げているから報告は済んだもの・・と勘違いしてしまいがちなのですが、クレームになりそうなトラブル事案に関しては、会社にも必ずリアルタイムで報告を入れる。それが自分の身を守るために必要な作業者の報告感度と言える。
その他、作業が終わった翌日などで、ヘルプデスクから問い合わせを受ける事もある。「お客様から問い合わせがあって調べているのだけど・・」というもので、多くは保守員が既に出動していたり、お客様の中で完結していたりするものもある。しかし、このような後日問い合わせ系の事案も、必ず作業者から当社にも報告を上げてほしい。
トラブルが大きく炎上してしまう背景には、こうした報告がしっかりできていない事が殆どであり、先にこちらから一言詫びておけば・・という反省を何度も繰り返しているだけに、自分に起因するトラブルは会社にも即時連絡をしましょう。