増資をして確認有限から卒業した今、次なる目標は株式会社化。いづれは上場となるのだろうが、よく「何のために会社を大きくするの?」という疑問を聞く事がある。一つは単純に筆頭株主として上場益を狙いたいという投資家としての経済行動であるし、創業からのメンバーに報いたいという創業家としての気持ちもある。
しかしなによりも大きい仕事をした方が面白いからだろう。一生懸命情熱を注ぎ込んだ組織が成長しついくのがうれしいのだ。
今はただ愚直に前に進む事が楽しいのです。

2004年12月3日

《温厚》

ビジネスの世界では、感情あらわに怒ってみて物事が進む事は何一つ無い。
よく「仕事ができる上司」が部下に対し怒鳴り散らすようなケースがあるが、その上司は管理者としての能力は全く無いと云っても過言ではない。
萎縮した部下が、自分の意見を提案するはずが無いし、連絡等の必要事項であっても最小限で済まそうとするだろう。コミュニケーションが取れなければ、人材の能力を最大限に使うことなどできはしないのだ。
踏み込んで云ってしまえば、たとえお客様であっても怒りっぽい人との付き合いはなるべく避けたい。短気なクライアントとの取引では、問題が発生した場合に、大きなクレームになるからだ。問題発生時には、お客様と密接にコンタクトをとり、責任の所在に関わらず共に解決に向かうことが望ましい。実際に現在抱えている仕事でも、問題点は数多くあるが、お取引いただいているお客様の担当者様がすべからく温厚な人達であるので、率直に話し合いを行い協力して改善していくことができている。このことについては、現在お付き合いのあるお客様全てに本当に感謝している。
前職では、所謂クレーマーと呼ばれる1%程のお客様を大切に扱っていたため、スタッフの士気は目に見えて落ち、優良なお客様へのサポートが等閑になり、管理者がクレーム処理の対応に追われ続けていた。あの頃進言していた思いをあえてここでまた云わせて貰おう。
「クレーマーとなりうるお客様とは付き合わず、スタッフと健全にお付き合いしていただいているお客様を守る事も管理者としての責務である。」
当社のスタッフの中ではお取引している会社の評判がすこぶる良い。クライアントの業務をなんとか手伝いたい、そう思わせるだけの担当者の魅力があるのだ。そのため、当社のミス、クライアントのミスに関わらず、問題が発生した折には一致協力して気持ちよくフォローできる。もちろん、良好な関係が信頼を増していることは疑い得ない。
前職でも現職でも激務は変わらない。しかし、職場環境、特に人間関係は格段に良くなった。「温厚」であることは、ビジネスをする上での最低条件であると固く信じている。

2004年12月2日

《締め切り》

サービスにもプロダクトにも納期というものがあり、品質を高めていく事と同じように納期を守る事は重要である。
スケジュールを管理し、人や時間を適切に配分する。それはマネジメントの仕事域である。
マネジメントの優劣が仕事において重要であるのは、個人であっても同じだ。やることが複数あるとして、優先順位をつけ、締め切りを守る。これだけの事であるが目の前にある仕事のため、後延ばしにしてしまう。また、急であっても切実な依頼にはお応えしたいとも思う。
完璧ではないにしても懐の深さと納期を守れる信頼性の双方を手にいれたい。

2004年12月1日

《ブログ》

プレジデントルームの管理について色々考えてみたが、手間と更新のしやすさを考えブログを利用することにした。
右下に表示されるコメントリンクより閲覧者の声も聞けるのでより更新にも励みになると思う。しかしこのブログ、無料で多彩な機能を利用できるため確かに今までウェブサイトを構築できなかった人々にとっては、自分のサイトスペースを持つ良い機会になるだろう。
私がこのブログという存在を知ったのは同時多発テロの頃だ。かの事件の折に全米でどっと流行り、気かつけば日本でも日記系サイトの多くがプログ化している。
こうして使ってみると確かに便利だ。もうホームページを作るのにHTMLを知る必要はないのだ・・と思うと少し悲しくもある。

2004年11月22日

《人材》

うちの会社は同業他社に比べても非常に人材が優秀であると思っている。
一つには時間に対する責任感が強いことが挙げられる。遠い現場に行く場合では、集合時間の何時間も前に到着する。そして、現場では可能な限り正確に、てきぱきと効率的に行動し、短時間で作業を終える。
何かと時給で評価をしたがるこの業界では、ダラダラやることが賃金上昇につながっている現状があり、これが人材の劣化につながっている。当社より上流で仕事を請けている会社でもこの「時給制」による弊害が非常に大きいと感じられる。
当社では、こうした人材の劣化を防ぐため、なるべく日給で支払いを行う。もちろん8時間を越える労働に対しては別途残業代を支払う。うちが請ける段階で時給払いの場合でも、スタッフに対しては可能な限り日給で支払う。効率よく仕事を進めた結果ギャラを削るような方針はとりたくない。
「案件いくら」で仕事を請ける時、または、スタッフ数の管理を当社に任せていただける時、このスタッフの仕事の効率のよさは必ず評価していただけるだろう。
もう一つには、広範囲の仕事に対応できるスタッフの汎用性の高さが挙げられる。物流関連から仕事を戴く事も多い弊社では、簡単な荷であれば自ら運ぶ。モノを別便で送らねばならない他社には無いコストメリットがあるはずだ。また、当然簡単な搬入やら開梱についても自ら行う。他社と合同で仕事に入る時、あまりに当社が率先して開梱するので当社が軽作業を一任されていると勘違いしている他の会社も多い。
設置時の結線についても練達の技がある。例えば設置するのであれば、電源やモニタケーブル等太いケーブルからつなぐとすばやくキレイな配線ができる。外す時は逆に、マウスやキーボード等細いケーブルからはずすことで、複雑に絡み合っている配線をすばやく外せる。また、一つのケーブルの余長をまとめるときも、基本的に捻り紐を2本利用し、見た目の美しさや、外す時の容易さを常に意識する。こうしたノウハウは、多くの仕事を通じてスタッフの体にしみこむ。私自身が入る現場では、自ら実践しノウハウの伝達を進めている。
また、設定についても、コンピュータ名の設定、ドメイン参加、IPの割り振り、プリンタの設定等、多くの業者に必要な設定については、多くの経験を踏まえ、早く・正確な設定が可能である。当然手順の理解度も深くなり、簡単な手順であれば一度の操作で覚えるため、詳細な手順書が無い場合でも柔軟に対処が可能である。仕事を誰かに引き継ぐ場合もポイントを抑えて伝えられる。
要はこうした方針に納得できるスタッフがうちに来てくれるのだと思う。また、だからこそ、スタッフの定着率の高さ、固定化、熟練化が図れるのだろう。まだまだ10人強の少数で精鋭が保ちやすい事は間違いないが、この人材の品質を落とさずに増強を図っていくことが今後の課題である。