2004年12月19日

《販売》

クライアントからの依頼で、今日は店頭販売をおこなった。商品は年賀状作成ソフトである。電気屋さんで山積みしてある商品の前に立ち、興味のありそうなお客さんに次々と声をかける。強力なライバルソフトもあるのだが、それはなるべくスミっこの目に映らないところにあるので、総じて売りやすかった。しかし、商品の販売というのは、面白い。おそらく商売をやっている人なら皆面白いと思うだろう。勧めた商品がレジに持って行かれてお金に換わる。本当に働いている、と実感できるのだ。営業マンが、営業至上主義に陥るのも気持ちは非常にわかる。
しかし、今回の商品は価格も良心的であるし、製品も良いので自信を持ってお客さんの背中を押せる。私は昔、証券や教材を売った経験もあるのだが、やはり1ユーザとして自分が良いと思えない製品の販売と云うのは、売り切っても正直あまり気持ちのいいものではない。自信を持ってお勧めできる商品を全力で売る。これは本当に清清しいし、楽しい。
当社が行うビジネスはサービスであるし、お客様は原則法人である。しかし原則は何も変わらない。自信を持ってお勧めできるサービスを全力で売るだけだ。だからこそ、うちの会社の経営は本当に清清しいし、楽しい。

2004年12月18日

《社名の由来》

当社の社名「トライアンフ」の意味は「勝利・凱旋」等の意味で、私がこの言葉に出会ったのは大学時代に入ってからだった。
私の大学時代はマジック一色である。マジシャンの間では、「トライアンフ」というマジックは、「アンビシャスカード」と並んで人気のあるカードマジックだ。このマジックに出会ったことが、私の大学時代をマジックで塗り固める決定的な要因であったのは間違いない。以来、私が大学3年生の時に作ったクラブ名も「トライアンフ」であるし、この会社名も「トライアンフ」になっている。
社名を決める際にもう一つ候補になった言葉がある。私のマジシャンとしての属性と、投資家としての属性を表す「錬金術師」の意で「アルケミスト」という言葉だ。
大学時代の最後の舞台のシナリオとして友人が書いた脚本が「アルケミスト」であり、このシナリオは最終選考で没になり、マボロシの舞台になった。以来この言葉にも特別な愛着がある。
ともあれ、12月はクリスマスイベントでマジシャン達は引っ張りだこである。私も今日は、仕事を休んで地元の児童館でゲストとして出演する。
子供達に夢を与える「マジック」は、仕事と同様に誇りを持っている自分の属性である。

2004年12月17日

《Insurance》

証券を攻めの金融商品とするならば、保険は守りの金融商品である。
好き嫌いで金融商品を分けることは愚かであるが、正直なところ日本での保険については明らかに嫌いである。
一つは、相互会社という潔くない会社形式。利用者と出資者が一緒であるという仕組みは利用者保護とリスクリターンにおける投資の原則との両方に反している。また、保険に貯蓄性を持たせているのも理解不能だ。商品によって大きく勝ち越していたり負けてしまったりする事があり、さらに保険としての価値もあるわけだから、リスクリターンが全然読めない。変額年金保険等にいたっては、安心をウリにする保険にはどう考えてもなじまないリスク商品だ。
生保はすべからく掛け捨てでいい。一定期間払えば終身受け取れる形にして、リスクリターンを平準化させてもらえればそれで良い。死亡時などは、葬式代300万出ればいいし、怪我や病気のときは、医療機関で支払う金額が出れば見舞金など要らない。
商品化はとても簡単そうだ。しかしいつまで経ってもニーズに応えられる商品は出ない。
会社負担でスタッフにかけられる商品も探している。しかし期待に応えてくれる商品には中々出会えない。優秀なFPにもであえない。ファイナンシャルプランナーについてもAFPは明らかに協会の利潤のみを目的に作られた資格なので本当に世のためにならない。CFP保有者で営利団体に所属していないアドバイザーが切に望まれる。

2004年12月16日

《規模感》

交渉をするにあたって、具体例を提示してもらいづらい事が良くある。
例えば、条件が変化すると金額が変化すると云うパターンや、人数が変化すると納期が変化すると云うときである。
そこで、問われるのは規模感である。なにも言った数字が正確である必要などどこにも無く、相手が案件を計算する上で必要になる数字、これを腹に入れて置く事が重要である。
逆に細かい数字を最初から列挙して大枠が見えない事も良くある。
細かい数字で具体例を長い時間かけて説明し、全体像が見えたときには、すごい金額になっていた。今更断るのも心苦しい・・といったシーンは良くみかける。
相手の説明を諾々と聞いている方も悪いが、木を見せて森を隠すような商談方法をとる相手はさらに悪い。
ビジネスをする上で、ぎりぎりまで詳細の料金がわからない。或いは見せれない事は往々にしてある。それでも規模感をやり取りする事は出来るし、できる範囲でのコンセンサスをとっておくことは、商談における最低限のマナーではないだろうか。

2004年12月15日

《イノベーター》

起業家を語るとき、話題になるのはいつもイノベーターとしての人物、或いは考え方に重きを置かれる。
イノベーターの定義づけをここでは、「革新者」とすると、私はこれに当てはまらない。新規ビジネスに全てを注力するやり方を好まないのだ。
ヒカリのあたっていない頃からこつこつと研究し、何かをきっかけにして一躍・・・という話や、奇抜なアイデアを常識外の行動力を持って・・・という話は、確かに実在するだろう。しかしそんなカケに出たとしても果たして成功する可能性がどれだけあるのだろう。
私のビジネスモデルの骨格にある考え方は、今あるどんな商品でもどんなサービスでもいいのでそれをキチンとやる事。内部にいれば、「ここをシステム化すれば大幅にコストを下げられるのに」「ここでお客様にもう一フォローするだけで特化できるのに。」といったことを確実にやっていく事である。いわば、業界の悪癖や暗黙の規制にとらわれない既存事業における業務改革が私のビジネススタイルなのである。
それが、業界内では画期的に写り、私がイノベーターであるように囁かれる。
ただ普通に仕事をしていたいだけなのだ。