7月、8月とは、当社にとって「スタートダッシュ」期間である。
6月末に決算が終わり、8月27日で創業日を迎える。云ってみれば、新しい期はスタートしているが、創業日までの○年目までは続いている特別な期間だ。
また、業界的に一番忙しく大きな売上が見込める時期であるので、その年を占う重要な時期がこの「スタートダッシュ」期間なのである。
6月から7月にかけて、受け皿となる拠点を増やし、人を入れ、事務作業を分担化し、2期の総括を行いながらもこの「スタートダッシュ」期間に賭ける器作りを進めてきた。あらためて、7月・8月の結果を見ると全員で歯を食いしばって戦ってきた成果は十分に上げられている事が確認できる。
当社が指標としている「売上」では、7月で360万、8月で450万程度の実績を残すことができた。2期の月間売上の平均が200万である事から考えても十分な数字といえるだろう。8月の450万などは、1期一年に相当する金額だ。一丸となって働いたスタッフの努力はきちんと数字になって表れているのである。
一方で問題点として挙がりながら、解決仕切れなかった事も「スタートダッシュ」期間で明らかになった。一つは「研修」の問題であり、もう一つは「財務」の問題である。
どちらも、急成長を前提としなければ普段それほど大きな問題とはいえない事案である。少人数ずつ人を増やすのであれば、じっくり育てるのは難しくないしコストも一度に大きくかかることはない。月間平均を大きく上回る売上を見込まなければ、資金が苦しくなることも無い。
その意味では、「スタートダッシュ」期が終わった今、急務では無くなってしまった事案でもある。しかし、ここで洗い出せた問題点を解決しなければ、次に「大きなチャンス」がめぐってきた時に、同じ問題点を抱えてチャンスを活かしきれないことは疑い得ない。
研修に関しては、コストをかけずに最低限のスキルを担保できるように現在も模索中である。また、財務についても、資金の上限により大きな機会損失を生まないよう、事業計画の策定や融資の話をまとめに走り回っている途中でもある。残念ながら、どちらもこの「スタートダッシュ」には間に合わなかったが、失敗を真摯に受け止めて引き続き全力で対策を考えていきたい。
ともあれ、本格的に始まった3年目。まだまだやりたい事は山ほどあり、やらねばならない事はそれ以上にある。全力を持ってあたるので、引き続きよろしくお願いいたします!

2005年8月26日

《感謝》

無事、起業して2年。
そして来る20代最後の1年。
会社と私を支えてくれた、全てのお客様・スタッフ・友人や家族に感謝の気持ちを伝えたい。
改めて燃え盛る最後の一年の意気込みを伝えたい。
一生懸命働いて、今日も1日を終える。
本当に充実した1年。最後に相応しい1日。
この感謝の気持ちと共に祈る。次の一年。今誓う。
今年は絶対に20代最高の感動を掴むっ!

2005年8月25日

《キャパシティ》

先月、今月と予想通り大量の仕事で殆ど休み無くフル回転状態が続いている。事故やクレームも多少発生し、あらためて経営の難しさを知る形となった。
仕事量が増える事は事前にわかっていて、準備も可能な限り万全に執り行ったつもりであったがキャパシティをオーバーしている。人材はたくさんの応募があったのに使いきれずにいて、資金にはまだ多少の余裕がある。それなのに仕事が来て請け切れない。まさに「遊兵を作った」という形になり経営としてのマネジメント能力が問われるところである。
「いつでも暇にしている」と思われるのは嫌なのだが、「最近お願いしている人数をそろえてもらえないね。」と云われるのはもっとつらい。やはり機会損失をなくすことがそのまま利益になるわけであるし、信用になるのだ。
最近、コストの枠を広げている事もあり、出費にナーバスになっているということもある。新人を育成する段階で、クレームが付くのを恐れていることもある。今月の前半、私自身が現場を駆け回ったこともあり、各人のスケジュールや財務の数字を把握できないでいた。全体が見えない状態でディフェンシブになりすぎていた結果だろう。
しかしながらメイン案件のいくつかが徐々に片付き、もう一度全体を見渡せる状況になった。ここで足元を踏みしめて次の一手を繰り出そう。やはり本来のキャパシティが全て出し切れれば、もっともっと仕事をこなすことができるはずだ。社内システムも財務改革もまだ始まったばかり。バタバタするのもある程度は想定内であるともいえる。
正直なところ、バタバタしているところが社内にも見えてしまっていた。しかしそのことが結束を深めてそれぞれも一歩ずつ丁寧な対応につながっていく引き金にもなるはずである。
今回のミスを含めた全てのトライアンドエラーがキャパシティを広げていくために、どうしても必要なのである。

2005年8月24日

《事業計画》

第三期事業計画を発表します。
私の持論では、ビジネスプランはビジネスを走らせながら作成するものである。机上でひたすらアイデアを練り上げたとしても、事業はやってみなければわからないというのが実情であると思う。それでは、ビジネスプランというものは無駄なのか?と云えばけしてそんなことは無い。全てを周到に準備しておくことはできないにしても、頭の中にある多角的な分析を社内外に提示する事のメリットは云うに及ばず、現状と将来に対するリスクを管理する点でも非常に有効である。
もちろん、対外的に当社はどのような会社であるか?経営陣はどのような計画で会社を運営しようとしているのか?という事は、取引先、従業員、出資者、その他全てのステークホルダーが知りたい情報である。会社のCFOはその期待に応えねばなるまい。
創業日である8月27日に発表をする予定であったが、スケジュール的に今週後半には予定を空けられそうに無かったので前倒して発表する事とした。尚、細かい修正は逐次行う予定であるので、ご了承願いたい。
いよいよ三年目、初心を忘れずに邁進することを誓う。

2005年8月23日

《ランチェスター》

第一次世界大戦期、イギリスの戦闘機開発に行っていたF・W・ランチェスター(1868年~1946年)は、戦争で双方の兵器・兵士数と戦闘結果被害について、一つの法則を発見した。
ランチェスターの法則とは、「一騎打ちの法則」と「確率戦闘(集中効果)の法則」の二通りからなる。
簡単に説明すると、一騎打ちの法則は二者間の戦闘で一対一で兵士が戦うとすると、兵力差がそのまま戦闘被害に結びつくというものだ。つまり、兵力差A5対B3であれば、5-3でAが2生き残って勝つということだ。もう一つの確立戦闘の法則は二者間の戦闘で集団戦で戦う(兵士が複数の敵を一度に相手にしたり、複数の敵から攻撃を受けたりする)集団戦の場合、被害は戦力の二乗比の差になるというものである。兵力差A5対B3であれば25-9=16(4の2乗)で、Aが4生き残って勝つということだ。
よくランチェスターの法則は、ビジネスシーンでも使われており「一騎打ちの法則」はピアツーピアマーケティングに、「確立戦闘の法則」はマスマーケティングによくたとえられる。
ドミナント戦略が打て、何らかのカテゴリでリーディングになれるならば「確立戦闘の法則」を活かすべきだし、2番手以降であるならば「一騎打ちの法則」で戦うべきだ、ということもいえる。
顧客へのアプローチも当然変わってきて、広告媒体を選択する場合にもたとえ同一のサービスとはいえ、業界順位や地域順位、法人・個人などの差異がある限り、一騎打ちで行くのか、確立戦闘でいくのかによって、最適な媒体は異なる。インターネットやダイレクトメールなどはピアツーピアのツールだから「一騎打ちの法則」に適しているし、新聞やテレビなどは「確立戦闘の法則」に適している。
私が起業するときに、友人が「ランチェスター経営学」に関する本を贈ってくれた。一つの知識は実践を通して私の中で確かに生きている。