2006年10月13日
ITベンチャーで人材系サービスをやっていて必ず悩む問題は「請負」「派遣」の問題だと思う。
お客様から派遣ニーズというのは非常に強くあったのだが、この派遣許可というのは敷居がものすごく高い。
結局今までは「請負」形態でのみの受注となってしまい、働けるチャンスも非常に限定的になってしまっていた。
人材の流動化が叫ばれて久しいし、色々なワークスタイルを口先では推奨していても、一転現実の「規制」の壁は非常に高かった。
それでも。
本当にようやく何とか取得までいけたなぁと胸をなでおろす。
派遣元責任者になるための経験の壁。
1000千万円の資本の壁。
事務所の広さ要件の壁。
機会を逃さないための組織作りに第三期は必死になった。
最高のサービスパフォーマンスを得るために、人材をどのように運用していけばいいのか。
当社だけでなく、お客様も、そして国のシステムも真剣に考えていかなきゃいけない課題の一つだと思う。
2006年10月13日
昨日はN社のミーティングに参加した。
当社は金融関連の仕事も多く受注しているのだが、これまでその多くはPCの現地設定と同じく、現地での保守・調整というものの請負を主体としてきたものだ。
しかしその派生で、人手の足りない生産部門や流通部門のお手伝い的な業務もお引き受けする機会があったのだけど、最近は景気の上昇を受けて増産傾向にあり人手不足が顕著であるということである。
お仕事がたくさんあるのはとてもありがたいことだし、当社のフットワークや実績を評価していただいている事も本当に感謝している。
しかし。
ポイントは「人材」と「資金」に尽きる。ベンチャーにとってどちらも有限資産である以上、無尽蔵に用意することはできない。
特に人材の確保は現在の愛知県では容易ではない。評価してもらっているのはありがたいし、情においては是非何とか協力したいのだけど、未開拓の分野でどう戦っていけるか。
資金に関しては、財務戦略のシナリオを何通りか作ってみた。まだ明かす段階ではないけれど、取引銀行様を中心に準備することは可能であると思う。
そしておそらく最も重要なポイントは、人にかかる現在のコストと採算を運用するお客様がどこまで理解できるか?という部分に集約されるのだと思う。
請負よりもより派遣に重心が移ってしまう「生産・流通」にかかる業務は、労務に関する責任とコストをお客様サイドに認識していただく必要がある。その上でWIN-WINの形が見出せるビジネスモデルに仕上がるか。判断の岐路に立っている。
2006年10月12日
遅い!
第四期が始まって、ドえらい時間が経ってしまった。
思えば、インターンの子が「ベンチャーキャピタルとコンタクトとりましょう!」といったのが8月。
話を聞いて、「ふむふむ。去年の事業計画は拝見しました。順調ですね!今期分の作成もお願いします。」とお願いされてハヤ数ヶ月。。す・・すまぬ・・。
私は証券出身のベンチャラーなわけだが、どうも財務戦略はニガ手意識がある。それに、お金も人も今のフローを見ながらやりくりして、充分に成長は出来る。と云う意識もある。
しかし。
乗りたいビックチャンスがいくつも転がってくる
のも経営の事実。
予期せぬクライアントの支払遅延が発生する
のも経営の事実。
下準備やアイデアを形にするための発射台を整えておくのも自分の役割だと思う。
前の期の計画とあまり代わり映えしないのだけど、一つビジネスモデルに加わったのが「派遣」というキーワード。今まで「請負」でプライドをもってやってきたのだけど、様々なワークスタイルを望むスタッフの要望や、直接指揮したいというクライアントの要望はかねてからとても多く、ニーズに対して応えられる事業モデルに組み替えている。そして、去年の同時期には予想できなかった労働市場の急激な逼迫化を踏まえて、事業の拡大スピードを緩めて「人材」により多くのコストをあてる方針に切り替えている。
見ている先は、「目先」ではない。
事業計画を作る過程は、ともすれば日々の現場に流されがちな「大局」を確認する仕事になるのだ。
トライアンフ第四期事業計画
2006年10月11日
2006年10月11日
プレジデントルームで書いたテーマと同じ言葉をタイトルをあえて使ってみようと思った。
プレジデントルーム→「http://www.triumph.tc/president/index.html」
プレジデントルームでは「自前主義」という意味で使ってみたのだけど、アウトソース先の「請負会社」としての意味で考えても当社の方針にはピタリとはまる。
結局は市場と比較して見て、強い部分はウリとして社内に取り込み、弱い部分は社外のオープンリソースを利用して補完する。つまりは、どのような視点で考えたとしても全てを外部化、あるいは内部化するという方針は現実に即していなくて、きちんと自己評価を行ったうえで何について自社の強みとして育てるか?どの部分を外部の協力を得て平均レベルまで持っていくかという経営の舵取りに他ならないのだと思う。
結論としては、自社で弱い部分、自前でやればメインの業務の妨げになる部分はアウトソースする。
自前でできるところは、それがメインの業務となりえるか?売れる程の市場の競争力を持ちえるか?を常に考えて、蓄積する方針であるなら自前で行う(インソース:自前主義)。
売れるほど強い部分は、自社内で賄う事に限らず、売ること(インソース:請負)も考えて磨き上げる。
どちらにしても、景気がいいからインソースだ!というようなユルい感覚ではなくて、これからはオープンに社内外のリソースを使いこなし、育てていく時代がきた、ということなんだと思う。