2013年9月28日

キッティングサービス2

キッティングの話の続き。一つ目のノウハウは正確さだった。

もうひとつは、効率。

キッティングに時間をたっぷりかけられることなんてスケジュール的には殆どない。だから正確さを追求しながらも、効率を最大限上げていかなくてはいけない。パソコン触ったことのない安い労働力と、ITのプロでは、そもそも手の速さがまるで違う。単純に時給換算してしまっては最適な効率を導き出せない。

更にキッティング単価を詰めてしまうと何が起こるかというと、なんとキッティングをせずに現地に送り込む、という事をしだす。現地で一台一台行うことと、一斉にできる設定を広い場所で並列作業を行うのではどちらが効率的か、なんてことは誰だって知っているし、そもそも事前キッティングというのが、お客様先での工数を極力減らすことと全体効率を最適化するために存在するのに、事前キッティングをしないなんて選択肢はあり得ない。

短納期で、現地作業の日数を減らしてしまうとしても、キッティングをしてから送り込んだほうが効率的だ。しかし、それが見えなくなってしまう。

手順書の作成を端折ってしまったり、初回の作業者説明を省略してしまうのも、後の効率を考えずに目先の進捗にとらわれてしまった結果だ。

かくしてプロジェクトは炎上し、最終的に追加要員をどんどん放り込み人海戦術で最終処理を行うことになる。予算も無尽蔵に必要となる。

効率を考えたときに、単純作業の流れ作業と思われがちなキッティングにプロの手を使うのは大切なことだ。安く・安くは、高くつく事になる。