2008年8月9日
昨日お客様のところで振込手数料についての話をしていた。
振込手数料は、基本的に振込む側の負担で支払うものだ。法的にも常識でもそれが普通である。
しかし、実際はサービスを提供する側(お金を頂戴する側)が負担する事が多い。それはやっぱり何といっても購買者側が取引では「強い」からだ。
当社では、当社からの振込の場合、振込手数料は当社持ちで支払う。それはやっぱり「良心」からそうしている。小さい金額の振込が沢山発生する場合、手数料負担はとても重く感じる。自分達の負担にしたくないという気持ちは誰でも同じだ。
個人向けサービスをしている場合、購入者の振込手数料を企業が負担してあげるのはサービスとして利に適うと思う。だから事業者がサービスとして取り入れるのは自然だ。力関係も、購買者が個人であればそこまで強くならない。
企業間では、初期の契約による事が多いけれど、平気で手数料を差っ引いて支払ってくる会社は多いし、契約の際に交渉の余地があるところは少ない。振込手数料を押し付ける会社。そこには対等の取引相手と思っていない考えがやはり透けて見えるものだ。
そういう場合でもうちは当社負担でも構わないというスタンスで契約を結ぶ。でも「振込側が負担するのが常識ですし、誠意だと思いますよ。」とは必ず伝えるようにしている。コンプラだの社会的何とかだのいくら声高に叫んでも、振込手数料を差っ引いて支払うような企業体質の会社はやっぱり自社利益第一主義なのではないだろうか。
一番最悪なのは、社員や個人事業主に支払う時に振込手数料を差っ引いて支払う会社。給料は全額払いが原則だから完全にイリーガル。個人事業主に対する場合でも、やっぱり力関係にモノを言わせて手数料を負担させるのはアンフェアだと思う。
振込手数料なんて小さい金額だけど、薄利な企業にとっては大きな問題だし、関係者は目に見える形としてその企業体の「誠意」を受け取る。
だからうちは、これからも振込む時は当社負担だし、振込んでもらう時には原則お客様負担をお願いする。お客様側のシステムとして難しい場合には、必ずこの「誠意」の話をする。
心ある経営者には必ず響くものがあるはずだ。