2008年2月9日
インターン生のタイプは色々あるけれど、育成の主眼は「いざ社会人になった時、どのような手順で仕事を覚えるか」という部分にしている。
受入人数もこの2年で10人を超えて、私自身もなれてきたと思う。
今後正規社員として働きたいと考えているならば、アルバイトの延長である「作業員」でいてはならないのだと思う。だからこそ当社に限定されるような事務処理をダラダラさせるのではなく、考える仕事の仕方を身につけて欲しい。
入社当時は、やることが無い。できる事がないからだ。事務所にいてもただボーと時間が過ぎていくことになる。社員で数ヶ月・数年単位で所属しているのに、指示がなければボーとしているという人ばかり抱えていては会社はつぶれてしまう。大切なのは「自己目標管理」だ。できる事を増やさなきゃいけない。
まずは、基本の「何か手伝える事は無いでしょうか?」だ。シュレッダーでもいいし、書類整理でもいい。説明を受ける時間以上の手助けが出来ればそこに仕事の存在意義は出る。相手が急がしそうで説明を受ける時間が無いのなら、見て覚えればいいのだ。応答は相手の時間を奪うが見ているだけなら殆ど邪魔にならない。疑問点だけタイミングよく聞いて身につくならそれがベストだ。
一つの仕事を覚えたら、その仕事の意義を考える。流れを考える。例えば先方から送られてくる請求書を綴る業務を行ったなら、その請求書はどんな会社から送られてくるのか、どんなタイミングで送られてくるのか、付随して誰かを助けられる仕事は無いのか、もっと効率的には出来ないのか。仕事の手がかりは何でもいいのでそこから自分の出来る事を広げていく。
思いつかなければ、他の誰かの仕事を見て覚えたり教えてもらったりすればいい。大切な事は一歩でも前に進む事だ。
およそ同僚の仕事を全部把握したのなら、次は上司の仕事をコピーする。上司の仕事が自分で出来るようになれば、その上司はもっと高いレベルの仕事を行えるし、そのポジションは自ずと自分のものになるだろう。
自分の時間をフルに使ってもこなせないくらいの業務量が行えるようになれば、次にする事はその持っている仕事を簡略化・一般化して誰かに伝えていく事だ。誰かに教える事ができて、初めてそこで作業員ではなくなる。つまり正規雇用に値する社員としての価値が出る。
実際には仕事というものは定型のものばかりではない。しかし質のよいインプット・アウトプットができる社員であれば新しい問題にもチャレンジしていける能力の土台が出来上がっている。
まず、インターンの中で学ぶべきは、自分で目標を設定し「覚える技術」を身につけていくことだと思う。営業であれ技術職であれ、新卒としてのエンプロイアピリティに共通するのはココだと思う。