2007年9月11日
どうしても大切な仕事は、一番忙しい人に頼む。
「手のあいている人に頼む」事がいかに大きなミスにつながるかを考えてみて欲しい。仕事がデキル人は手なんかいつだって空いていないものだ。
基本的に「忙しい人」=「優秀な人」という構図はビジネスの世界では常識ではないだろうか?
そして忙しい人に頼むのであれば、その人の時間を大切にする事だ。雑務や無用の待機時間で拘束時間を引き延ばすのはおろかな事だし、他のお客様の仕事を無理やりけらせて自分のプロジェクトを捩じ込もうとするのは傲慢だと思う。
何よりもその人を必要とする多くの人達に対して失礼だと思う。
例えば新しいお仕事を引き受ける上で、研修をしてもらえるのはありがたいと思うし、実務に必要な知識であれば研修が必須である事も多いのは確かだ。
しかし、建前として心構えをのたまっておきたい、自分の都合がいい平日の昼間1日しか研修日程を組まず、それに参加しなければ作業に入れない、等の身勝手な事情で、他のお客様の仕事にアナをあけさせて平気な心境は全く理解できない。
自分の大切な仕事に同様の理由でアナをあけられて平気なのだろうか?
不法を強要するお客さんも、不義を強要するお客さんも、悪気があってその手のスケジュールを捩じ込むわけではきっと無いのだろう。ただ人の仕事や人の時間に対して想像力が欠けているに過ぎない。
結果、優秀な人材を自分のプロジェクトから排除してしまうのだ。
一方で人の仕事や人の時間に配慮のできる人間の周りには優秀なスタッフがそろう。効率的で質の高いサービスが生まれる。
人をはじき出して長時間拘束を迫る仕事は人の流出に歯止めが掛からないし、杜撰で低品質のサービスとミスが生まれる。
どう考えてもマネジメントの失敗なのだが、こうしたお客様は失敗を必ず作業者に転化して、よりわけの分からないルールや縛りで現場を腐らせて人を追い出していくことになる。
「相手の身になって考えてみる」
という事が出来ない管理者は、プロジェクトを円滑に回す事なんて出来ない。