2014年9月25日
フィールドサポートサービスという仕事は、お客様の所に赴いてITサービスを提供する仕事だ。
お客様相手なのでサービス業なのだけど、プロであればお客様の元に赴き、仕事をし、完結する仕事だ。
その守備範囲には、当然のことながら、エンドのお客様とお話しして説明をしたり、お仕事の発注先やヘルプデスクへの報告や連絡等も業務範囲として含まれる。「パソコンが得意です」だけではなく、人相手にしなければならない業務が多い業種である。
ただ、サービス業としてのITサービサーに達するスタッフはとても少ない。
我々の業種は、もともとお客様先がプロパー対応していたところを90年代のアウトソースの波によって外に切り出されたところが発端であり、当時派遣会社が受け皿となって大きくなった。そんな経緯もあり、「お客様対応や報告連絡は自分の仕事じゃない」と思っている派遣体質のITスタッフを大量に生み出してしまった。それが、「話せない・報告できない・イレギュラー対応スキルが無い」補助スタッフの大量生成に繋がっている。
企業向けサービスの場合には、大量の人員導入が必要であり、且つ独自の判断が厳禁であることもあり、少数精鋭型のPC系のサポート会社が受け皿になりづらかったことも要因の一つだ。
地方では、まだまだフィールドサポートを生業としている業者が受け皿の多くを担っていて、プロはプロとして活躍で来ているが、都会のスタッフはこの派遣型補助スタッフである率がとても高い。案件規模が大きいこともあり、この手の補助スタッフのニーズも大きいから仕方ない一面もある。
地方では補助スタッフでは食べていけないけれど、都会では食べていけるのだ。
誰もが最初から単独作業やリーダーワークができるわけがないので、この手の補助スタッフを入り口にするのは良いとして、デキる人がいつまでも業務に必要な報告や連絡を回避して責任を人に押し付けようという風潮は、フィールドサポートサービスに携わるプロとしてどうなんだろうと思ってしまう。
現地合わせの多い施工系の仕事では、こうした補助員が働ける余地は少ないし、PC系でも試行や判断の必要なソリューションサービスやコンシュマではとても生きていけない。一方で工業などの生産系派遣や、軽作業派遣では、もっと補助気質は強まると思うので、当社の仕事はその狭間にきっといるのだと思う。
しかしそれでも。
お客様の目の前に立ったらスタッフ一人一人がプロフェッショナルだと胸を張って言える会社にしていきたいという気持ちは、スタッフ全員に伝わるといいな。