2004年12月24日

《聖夜》

ロスに留学していた頃、クリスマスには売っている中で最も大きなもみの木を買ってきて、よじ登りながら飾り付けをした。雪が降り積もっているような白い細工がされたツリーを選ぶのがお気に入りだった。運ぶのも大変で、店から家に持ち帰るのに、車の天井に縄でくくりつけ枝で周りを傷つけないように気を使う。飾りつけも大変で、電飾も飾りもワンセットでは全然足りず、去年の分から壊れた物を除き、更に2・3セット買ってきてきらきらに飾る。てっぺんには大きな星。置く場所は暖炉のヨコ。
イブの夜は、ホストの家族と留学生で集まり、ツリーの下に皆の持ち寄ったブレゼントを飾る。電気を消して、暖炉の炎とツリーの電飾とキャンドルの炎で明かりを取るので、部屋全体がほんのりと明るく灯る。それがなんともクリスマスだった。
・・本当に大きなツリーで、見上げると皆童心に帰ったような顔をする。あのツリーが大好きだった。本当に好きだった。なぜ日本ではああした物を売らないのだろう。売っていても皆買わないのだろうか。ふしぎだ。
26日になると、飾り付けを取り、ツリーを庭で燃やす。あの燃え盛るツリーを眺めて送るのも壮観でとても好きだった。今でもあの頃のクリスマスの思い出は大切な何かになっている。