2005年8月21日

《政治に対して声を出す》

企業家の風景」というブログを読んだ。シンプルだが、訴えている内容は大切だと思う。
1) 選挙に行こう。
2) 改革を実現しよう。
3) もっと発言しよう。
同意できる。今回は簡単に自分の政治に対する意見を述べたいと思う。
今回の郵政改革、解散総選挙は久しぶりに胸が躍った。
私はそもそも二院制も政党政治も反対である。二院制などというものはスピードを落とし、コストがかかるだけ全く意味が無い。参院で廃案になり、同案を再び通すためには3分の2以上の賛成を今度は得なければならないので、実質参院廃案の案件をもう一度通すことは不可能だ。それでは衆院の議決の意味が無い。今回の解散総選挙のように首相の解散権があるのは衆院だけなので、民意を問うこともできない。日本の二院制は形骸化した最悪の制度である。
また、郵政法案についても民主党の中にはずいぶん本来賛成な人も多かったのではないか?与党に反対するだけのための反対、ではなく、法案自体に賛否を応えるのが国民の代表たる国会議員の勤めだと思う。政党が議員の意思よりも優先されるという形はそもそもおかしい。同じ党内で、「執行部のやり方が気に入らないから」「法案」を反対した自民党議員に至っては、すでに存在価値そのものが無い。早く辞めることが一番国民のためである。
とはいえ、カネとヒョウが集まるところに政治家は群がらざるを得ない。宮沢政権まで、というよりも自民党が野党に転落する細川政権が始まるまで、政治は自民党のしかも派閥のママゴトで決められていた。そこには議員個人の意思は何も反映されず、ドロドロの金権政治がまかり通っていて、派閥からカネの配分権を巻き上げるために小選挙区制が必要だった。とはいえ、小選挙区制導入という自らのヒョウを減らす改革というのは自民党政権ではできないため、細川政権下で選挙改革が実行されたのだ。今の「派閥」が無力なのは、この一瞬だけ瞬いた自民以外政権誕生のおかげである。
以降、カネは党執行部が握ることになる。
私は郵政民営化に賛成である。公務員削減ももちろん必要であるが、それ以上に財政投融資という灰色の公的資金が国民の見えない場所で非効率に使われているのを止めねばならない。
今回の自民党のように、票田と既得権に絡む政治家を切り捨てて総選挙を戦うのは正しい姿だと思う。
一方で「小泉自民党再選」は反対である。自民党が選挙でもしかったとしても郵政法案は参院で3分の2の賛成票を現実的に取ることはできまい。一方で、カネを握っている党執行部にはもはや党内に反対できる議員は一人も残っていないだろう。郵政法案には賛成だが、実現しないなら他をやるべきだし、独裁者を作ることにも反対だ。だから自民党反対なのである。
一方民主党はどうか。確かに頼りないという点は理解できる。小泉氏に比べ岡田氏にリーダーシップがあるかという点でも疑問だろう。但し、頼りなさという点では細川内閣の7党連立の方が頼りなかった。7党もの方針が集まれば、何もできないだろう。しかし、選挙制度改革という一点だけでもあの頃の酷い政治風土を崩し、現在の小泉改革の土台を作ったのである。今回の民主党はそれに比べれば明らかに政策担当政党としてまとまった勢力を持っている。なによりも自民党と官僚で培ってきた政官癒着を取り除くことができる。いったん既得権を排除した上であれば、多くの行革を実現することができるだろう。
小泉首相は声高に叫ぶ。「郵政民営化に賛成か反対か。」
私は賛成であるが、自民党は選ばない。