2005年8月19日

《感情のコントロール》

テレビの記者会見で経営者が謝罪しているシーンを見かける事があると思うが、常識的に考えると彼らが反省しているようにはとても見えない。市井の人は「経営者の感情ってどうなっているのだろう。」と感じずにはいられないはずだ。
答えとしては二通りあって、感情が麻痺しているか、あるいは感情を切り離す事ができるか、である。経営者ともなれば悩みの種などいくらでもある。「資金繰りをどうしよう。クライアントが怒っている。」など、一つ一つ気にしていたら、それこそ夜も眠れない。生まれつき図太く鈍感な人や何事もポジティブに考えられる楽天家であれば別であるが、そうでなければすぐに感情が飽和してしまう。
私は「切り離し型」である。おそらく標準の人よりも膨大で繊細であろう感情をジャッジシーンや別状況では可能な限り切り離す。言い換えれば経営者としての自分は、感情を切り離して演技している自分である。とはいえ、私はきっとテレビで見かける経営者達ほど鉄仮面にはなれない。演者として力量が不足していると云えばそれまでであるが、うれしさも悲しさも完全に「理解」するようになってしまっては人生が全く楽しくなかろう。
どちらにしても、多面的な性格や感情を切り分けていかなければ、経営者は務まらない。