2005年12月28日

《エンパワーメント》

当社のような創業ベンチャーでは、どうしてもオーナーのワンマン経営になってしまい、組織の権限委譲というのは難しいテーマになる。
当社においても、情報の共有と権限委譲については早い時期から少しずつ実践しているテーマの一つとなっている。
組織が大きくなってくると、トップが処理する情報量が膨大になり、ピラミッド型の決済システムでは時間がかかり、かつ人を経由する毎に情報は選択劣化していくためクライアントや現場の情報が正確に伝わらなくなってしまう。
変化する情報にすばやく正確にレスポンスするためには、中級指揮官がその場その場で判断できる権限を必要十分に与えていく事が必要になる。一方、会社全体の品質を一定に保つために現場で行われる判断・サービスが全社的に共有されなければ、組織的なブランドを確立する事が難しくなる。
また、判断する「権限」と共に付与しなければならないのは「能力」になる。技術的なエンパワーメントは、本人のモチベーションも大切であるが何よりも教育が大事だろう。
こちらも当社にとって重要なテーマの一つとして早期から取り組んでいるがまだまだ十分に行えていない。現場作業者としての作業能力はもちろんであるが、様々な階層で判断を行う管理者としては必要な能力を身につけるための教育が不可欠となる。
急拡大している最中ではついつい「何もかも」と云う気持ちになるが、エンパワーメントは一朝にして行えるものではない。一歩一歩前進あるのみと云える。