2005年1月27日

《ある社長の一日》

寝たのは2時を過ぎていた。
ピピっとなる携帯の目覚ましを止めると、ひんやりとした空気を布団越しに感じる。
「今日は、掛川。」
携帯で時間を確認すると5時半。半分眠った状態のまま風呂に入り、目がさめるのを待つ。
大丈夫。行ける。
体の細胞が一つずつ目覚めていくのを確認しながら、今日のスケジュールをトレースする。
まず、すぐにあの案件のメールを書く。次に今日の案件の準備をする。
自分はここに行く、彼はあそこに行く。明日・明後日と頭の中のカレンダーをめくり、必要事項に漏れが無いかを確認する。
大丈夫。行ける。
確信がもてたときには、目がさめている。後は走るのみだ。待ち合わせの場所でスタッフをピックアップし、高速で静岡に。かかってくる電話に応対しながら、同時に対応策を練る。
現地に着くとエンドユーザに挨拶をして、早速業務に取り掛かる。
すでに研修にて手順はしっかり確認している。どの業者よりも丁寧に、迅速に。
手早くコンソールを操作して、撤去品を固める。チェックシートにそって一つずつ詳細に確認をとる。進捗を細かく本部に伝える。一つずつ、お客様なりエンドユーザ様なりが期待する一歩上のサービスを常に心がける。撤去したこれから捨てるだけの廃材といえども、まとめる際に汚れを落とす。ケーブルをまとめる。指示に無くとも増設した機器や機能の説明をエンドユーザに行う。
我々自身がクライアントの指示無く、かってな付加作業を行う事は出来ない。出来る事は、こうした「心配り」に属する部分だけである。しかし、これが次に繋がるのだ。
昼過ぎには業務を終え、帰路に着く。なり続ける携帯の対応に追われているうちに日は沈み、夜まで人の手配を行い、一息入れると日付が変わろうとしている。
忙しい。でもそれがいい。ごろりと横になり、天井を見上げる。
「さて、プレジデントルームには何を書こうか・・」