たまには思ったことをつらつらと。
サービス品質の向上を考える時に、「誰か一人の圧倒的なスキル」に頼っていてはいけないのだ。確かにそれは見えやすい形での技術力って事で露出するにはいいのだけど、誰かに頼ったその人にしか出来ない技術は、組織的なサービスとしては良い物にならないはずだ。
それよりも、安定的で誰でもできる技術の底上げをして、「誰でも何時でも何処でも」を実現した方が圧倒的にサービスの付加価値を高める。
これは、大きな声で言えばサービサーの成長意欲も潰すし、ともすればお客さんも自分の関係する仕事枠内では一点高品質を望んでいるからニーズの逆行にも思える。
自分がマネージャとして社内の事を考えてみれば、スーパーエースに頼りきる構造がどれだけリスクの高い事かすぐに分かるだろう。
アウトソースやサービスになると途端にその危機意識が崩れるのは、コスト意識や労務の問題からお客さんが解放されているからだ。
普通の発想に基づけば、代替の利かないトップ営業マンや特定の一社のお客さんにのみ通じるSEなんていうのは、リスクの幅を増すばかりで、良いのはその人が稼動している瞬間とそのお客さんだけで、社内のリスク管理や会社対会社の信頼関係なんて野放しになっている状態だと思う。
だからここ暫くの経営戦略としては、誰でも何時でも何処でもを実現する為の底上げと、自分が代替の利かない営業者に陥らない事や特定の人が特定のお客さんにだけ提供できるサービスにならないように、業務の分担を進めてきたのだけれど、これが中々理解を得られない。
少数精鋭は危ないという意識を社員やお客さんが持てるかどうか、という問題は、きっと自分が考えている以上に難しいのだと思う。

2008年2月14日

事業展開

今後事業を展開していくにあたって、どのような経営戦略を採ろうか少し考えてみた。
「アンゾフの製品・市場マトリクス」という考え方がある。当社では製品はサービスなのでサービスと置き換えて考えよう。
サービスと市場という二つの軸をそれぞれ、新規・既存に分けて4つのマトリクスとして考える戦略だ。これを当社に当てはめながら分析してみる。
まず、既存サービスを既存市場に入れる場合。販促を充実させたり、サービスを手厚くしたりして売上を伸ばしていく方針だ。今の軸足をしっかり固めて上を目指す。愚直だがローリスクで、この戦略部分は疎かに出来ない。
次に、既存サービスを新規市場に入れる場合。新しい地域を攻める場合がこれにあたるだろう。具体的にはお客様の要望が多く、最近提携パートナーが手厚くなってきた関東圏を狙いたいと思う。
そして、新サービスを既存市場に入れる場合。当社であれば有料紹介や派遣許可を使った人材サービスにあたるだろう。既存のお客様の様々なニーズに応える為にサービスの間口を広げてきた。段階としては質の向上やサービスの浸透にあたる時期に変化しつつあるので、「既存サービス・既存市場」に移行しつつあるところかもしれない。次策があるとすれば、関連する「運搬・廃棄」あたりになるだろうか。
最後に、新サービスを新市場へというオプションだが、これはまさに事業の多角化で最もハイリスクになる。だからこそ余力でやるべきものだ。
しかしベンチャーである以上は、やはり色々なプランを考えてしまうもので、手がけては進まないものもたくさんある。異業種交流会等にでるとそれこそアイデアは山のように・・・。
当社としては、地域拡大策が大きな戦略方針の一つになっている。新市場開拓戦略の要はマーケティングと資金。
・・・。手は少しずつ出しているものの、本格的に出るのはタイミングが必要だ。いつでも前に行くつもりで、今は足元を固めている。

2008年2月9日

仕事の仕方

インターン生のタイプは色々あるけれど、育成の主眼は「いざ社会人になった時、どのような手順で仕事を覚えるか」という部分にしている。
受入人数もこの2年で10人を超えて、私自身もなれてきたと思う。
今後正規社員として働きたいと考えているならば、アルバイトの延長である「作業員」でいてはならないのだと思う。だからこそ当社に限定されるような事務処理をダラダラさせるのではなく、考える仕事の仕方を身につけて欲しい。
入社当時は、やることが無い。できる事がないからだ。事務所にいてもただボーと時間が過ぎていくことになる。社員で数ヶ月・数年単位で所属しているのに、指示がなければボーとしているという人ばかり抱えていては会社はつぶれてしまう。大切なのは「自己目標管理」だ。できる事を増やさなきゃいけない。
まずは、基本の「何か手伝える事は無いでしょうか?」だ。シュレッダーでもいいし、書類整理でもいい。説明を受ける時間以上の手助けが出来ればそこに仕事の存在意義は出る。相手が急がしそうで説明を受ける時間が無いのなら、見て覚えればいいのだ。応答は相手の時間を奪うが見ているだけなら殆ど邪魔にならない。疑問点だけタイミングよく聞いて身につくならそれがベストだ。
一つの仕事を覚えたら、その仕事の意義を考える。流れを考える。例えば先方から送られてくる請求書を綴る業務を行ったなら、その請求書はどんな会社から送られてくるのか、どんなタイミングで送られてくるのか、付随して誰かを助けられる仕事は無いのか、もっと効率的には出来ないのか。仕事の手がかりは何でもいいのでそこから自分の出来る事を広げていく。
思いつかなければ、他の誰かの仕事を見て覚えたり教えてもらったりすればいい。大切な事は一歩でも前に進む事だ。
およそ同僚の仕事を全部把握したのなら、次は上司の仕事をコピーする。上司の仕事が自分で出来るようになれば、その上司はもっと高いレベルの仕事を行えるし、そのポジションは自ずと自分のものになるだろう。
自分の時間をフルに使ってもこなせないくらいの業務量が行えるようになれば、次にする事はその持っている仕事を簡略化・一般化して誰かに伝えていく事だ。誰かに教える事ができて、初めてそこで作業員ではなくなる。つまり正規雇用に値する社員としての価値が出る。
実際には仕事というものは定型のものばかりではない。しかし質のよいインプット・アウトプットができる社員であれば新しい問題にもチャレンジしていける能力の土台が出来上がっている。
まず、インターンの中で学ぶべきは、自分で目標を設定し「覚える技術」を身につけていくことだと思う。営業であれ技術職であれ、新卒としてのエンプロイアピリティに共通するのはココだと思う。

2007年12月19日

サーバメンテ

最近はサーバまわりの仕事も積極的に請けるようにしている。
サーバ絡みの仕事はいつも請けたいという気持ちとやめておきたいという気持ちが錯綜する。単に金額やノウハウ、経験のような会社経営的な発想からすれば是非積極的に受けていきたいという気持ちになるのだが、影響範囲の大きさや責任の所在、作業時間(深夜やら時間制限など条件が厳しい)を考えるとどうしても積極的に請けるのが難しくなる。土日やたまに入る深夜だけのために質の高い技術者を確保しておくことができるのか・・・何かあったときにフォローする体制がとれるのか・・。と、そういうことである。
なんにしても最近は各ベンダーからサーバがらみの案件をもらう機会も多くなり、作業員のレベルも格段に上がった。厳しい条件をそれなりにクリアして、対応力をあげていった先にどんな将来像があるのか。
目先に追われているだけではなく、そのあたりのビジョンを示していくことが大切なんだと思う。

2007年11月18日

バングラデシュ

バングラデシュに巨大なサイクロンが上陸して、大変なことになっている。
日経ネットの記事
最近、ベンチャーの中で注目されている企業で、「マザーハウス」というフェアトレードの会社がある。
創業者の山口さんはユニークな経歴もさることながら、その情熱や真っ直ぐな気持ちがホームページから伝わってきて、誰もが応援したくなるようなタイプの起業家だと思う。
バングラデシュという国自体、私はこれまで殆ど縁もない国であったが、彼女たちのフェアトレードをめぐる奮闘をブログで読んでいるうちになんとなく身近な国という気がしていた。
そこにこのニュース。
社長日記の最近のエントリに今回のサイクロンの記事がある。
客観的なニュースでは感じきれない生々しい惨状。
こんな逆境状況にあっても、あくまで前向きで折れない心。
災害にあわれた現地の方々の冥福を祈り、自分が生きている事の意義を考える。自分にできることを考える。
私も一日一日、もっともっと頑張っていこう。