2005年1月15日

《セキュリティ》

我々の業界の中では、セキュリティの話題を避けて通れない。
最近は、機密情報の取扱について非常に各社ナーバスになっているのもあるし、当社もなるべく危機回避できるように細かいところまで気をつけてはいる。
しかしながら前職と時も思ったが、セキュリティを固める為に端末の用途を限定する、という発想はどうであろうか。オウム事件の後、東京の駅ではゴミ箱な無くなった。ある国では、国家的なファイアウォールをしいて、他の国へのインターネットアクセスを全て遮断している。発想は鎖国と変わらない。外には危険があふれているので全く使えないようにしようという考えである。
こんな時代であるから、セキュリティに無策ではもういられない。しかし、オールオアナッシングで全てを遮断する方策を取る会社に未来の反映はありえない。ある社長が云った。「最強のセキュリティは仕事をしない事だ。」貴方はそれで良いのか?

2005年1月14日

《多忙》

忙しい時ほど仕事が入る。
いい仕事をする人は例外なく忙しそうにしている。そうかといって余裕が無いようみは見えない。仕事というものは、自分ひとりでは出来ないので、人や会社の協力を得る必要がある。一見、仕事量が平等になるように案件を振り分けていく事が効率的に感じられるが、実は違うのだ。大切な案件は、忙しそうにしている人に頼む。これが成功の秘訣である。
この事は仕事を貰う場合も同じで、忙しい時ほど多くの仕事が入ってくる。うれしい悲鳴ではあるが、やはりこなし切れずに断るのも心苦しいし、開いてる日もあるのだからそちらにずらせないか、とも思う。
しかし、多忙であろうとも一つ一つやっていく事に変わりは無い。忙しいからといって余裕がなさそうになってしまう様では、当社のウツワもたかが知れていると思われてしまうだろう。多忙な時ほど丁寧に、基本どおりに、である。

数あるマジシャンの名言で、最も艶っぽく憧れる台詞といえば、マックス・マリニのこの台詞である。
私がこの言葉を知ったのは、マジック界で有名なマジェイアの蔵言集( http://plaza.harmonix.ne.jp/~k-miwa/magic/singen/si_malini.html )からであるが、この説明のエピソードを引用しよう。
ある貴族の家でマリニは、目隠しをした上で、テーブルにばら撒いたカードにナイフを突き立ててカード当てを行った。「ブラインドフォールド・カード・スタビング」と呼ばれる著名なマジックである。
観客は喝采したが、その貴族は貴重な家具を傷つけられてマリニにクレームをつける。その時のマリニの返答がこれだ。
「マリニの付けた傷が在る」事がテーブルの価値を一層高める事を彼は知っていたのだ。
これは、プロフェッショナルとしての心構えとして。また、自分の持つブランドというものの価値について、現在でも非常に参考になる。
しかし、だ。本当にマジシャンのカッコよさをよく表しているエピソードである。

最近、スタッフの引き抜きについての話題をよく聞く。
我々の業界は、人材の流動化の先駆けのような存在であるが、当社では可能な限り固定化して熟練していって欲しいと考えている。それでも、当社に魅力を感じてやってきてもらう事は大歓迎だし、当社より魅力的な条件を出す企業に移って行きたいという事であっても移り先の企業が魅力的であれば仕方が無いと思う。また、そんな魅力的なところに移れるだけのスタッフを使っている事について誇らしくも思う。
だから、裏切られた。とは、思わないのだ。
当社のスタッフは、本当にエンプロイアビリティが高い。つまり労働移動を可能にする能力が高いという事であり、うち以外でも非常に有用であると考えられる能力が高いという事だ。それは、順応性であったり、指示の飲み込み、向上心、といったアビリティをさすが、様々な規模のユニットで様々なポジションを経験する事により、一つの企業内で同じ仕事をしている人に比べると、「どんな状況でも有能である能力」が自然に高くなってくるのだ。
また、私自身がオープンブックマネジメントを意識して経営にあたっている事の証左でもある。スタッフへの財務諸表の公開に始まり、読み方の説明、経営状態の共有化。目標達成時のインセンティブ。どれも小規模ながら実践してきている。株式会社化以降は、ストックオプション等も選択肢に入ってくるだろう。
スタッフにとってうちが一番魅力のある企業であって欲しい。だからこそ、スタッフ個々のエンプロイアビリティを磨き上げて、それでもスタッフが当社を選んでくれるような企業でありたい。社長の想いはやはりここにある。

2005年1月11日

《振込》

今年初めての給料日。
オンライン上から振り込み処理を行う。
時間に追われながら一人ずつ処理をしていくのだが、一件名義の入力を間違えたのに気づく。UFJ同士であれば、エラーメッセージが出て入力中に修正できるが、他銀行宛ての場合は振り込まれた先の銀行が入力された名義の間違いに気がつくまで処理が行われない。
一般にはあまり知られていないが、金融機関同士の振込入金処理は、一件自動に見えるがほぼ完全に人力である。銀行からデータを投げるのも手作業なら、振込まれ先銀行処理も手作業である。どちらかの銀行の作業員が怠けると、何時間も入金処理が完了しない事もよくあるのである。
冒頭の話に戻るが、本日の入力ミスに気がついて銀行に連絡し、確認が取れるまで3時間。且つ修正の為に銀行印を持って店頭に出向く必要があった。(本来名義人の入力ミス修正程度では印鑑など要らないがUFJはどうかしている。)
前職であった証券会社では、即時決済システムを導入するまで、一人がPC画面に張り付いてほぼ10分おきに入金処理を行っていたが、「振込んでから何時間もたつのに、入金反映しない。」というクレームが溢れていた。あの頃から銀行の振込システムの酷さは目に余るものがあったが、今も全く改善していない。
入力修正に3時間。銀行のサービスは日本の客商売の中で飛び抜けて最低である。