2007年3月9日
ようやく、サーバの激重状況から開放されたので更新再開。
最近、会社の内外を問わず「なんかやりたいんだ!」という話を本当に良く聞く。3月って新しい年度をこれから迎えるって時期だから、新年よりもビジネス上の新しい事に取り組む意欲って掻き立てられる時期なのかもね。
ちょっと前にうちの新卒採用を手伝ってもらっているベンチャーオンラインの担当者さんから「本を読んでいて面白いと思った理念があったのでパワーポイントに落としてみました!」ってメールをもらった。
『FLOSS』
〜クリエイティブである為の原則〜
おやっ?聞いたことあるなぁって思って最近読んだ手持ちの本をペラペラめくってみると藤田さんの書いた本。自分が関心のある本に人も注目しているのってなんか刺激になるよねぇ。
ベンチャーよりの人間の気質って多分みんな近いものがあって、感動する本なんかも似ているんだろうね。なんかやりたくて、やり始めて、ちょこっと前を走っている人の事が気になって。
今日はちょっとした試みで失敗したものがあって残念に思っていた一日。そんな中、ふと「FLOSS」のFを思い出した。
F=フェイリア・ファースト→とにかく失敗しろ。
試みに失敗は付き物で、営業時間に行っていたものがムダに終わるのはスタッフのみんなには申し訳ないのだけど。忙しい時間に新しい何かを始めたくなるのは、テスト期間中に部屋の掃除をしたくなった学生時代の週間からあまり変わっていないのだ。
なんか新しい事をやりたくて、
でも思うようにいかない私自身と、
同じような状況下で、
もがき続けてるこれを読んでくれている読者に、
一言だけメッセージを送ろう。
「それでも挑戦をやめちゃいけない!」
2007年3月6日
2007年3月3日
責任をもって仕事をしてもらうためには、その人が担当する責任の範囲の管理能力を育成していくフェーズを事前に作らなければいけない。
「自分の身の回りの事で手一杯」という状況から一つ抜け出してもらってチームの管理者として何をしなきゃいけないのかという部分を自分なりに把握していく事が大事だと思う。
マニュアル化されている部分に従うのは最低限として、気にしてフォローしておきたい事は何か、出来ればやっておきたい事はなにか、と優先順位をつけて取り組んでいけば「指示待ち管理者」のレベルから一歩抜ける事ができるのだと思う。
管理者を育成したいと考える経営の視点から考えてみると、私はよく3ステップで取り組んでもらえるように心がけている。
初めは物品の管理。次に情報の管理。最後に人間の管理。
目に見える不定のものから徐々に不可視で不定な管理しづらいものを掌握するといったように、段階的に訓練をつんでいくことが重要だと思う。
物の管理はルールも固まっている事が多いし、丁寧に気をつけていればイレギュラーがあっても判明も早く対応も難しくない。だからこそ引き継ぐにしても「ミスの無いように」を中心に責任感の部分だけを認識してもらえれば管理者としては合格ラインに届く。新しく物品を管理する必要があったとしても同様な例を踏襲すれば充分に対応可能だろう。
情報の管理になるとグッと難度が増して、参加するメンバによっては情報を共有する区分けを作る必要もあるしスキルによっては手法も変える必要がある。ノウハウ的なものはそもそもデジタルデータに落とし込みすることすら難しい事が多い。セキュリティと利便性の綱引きも状況によって変わってくる。
つまりはアグレッシブに状況を拾い、現状に合う対策を考え、運用していくといったように、主体的に管理する能力が求められる。新しい情報システムを構築しようとする事は組織そのものを作ることにつながるのだと思う。
そして最後に一番大変だと思うのは人の管理になるだろう。人の持っている悩みの深さや重さ、仕事や仕事にかかわる人に対する感じ方というのは絶えず変化していて、「こうすれば正解」といったものは作りえない。信頼関係というのは一対一で地道に作り上げていくより他は無いと思うし、そういった各者の状況に配慮しつつも、チームとしての方向性に沿う形に持っていかなければならない。居酒屋で話題になる一番重たいテーマはいつもこれだ。
我々のようなベンチャーは、一番下っ端からいきなりトップに躍り出るケースが多く、「管理」は手探りで進んでいき前任者のノウハウが引き継げずにイチから築き上げなければいけない。
なかでも「管理者」を育成していくとなってはこれがまたとても大変で、試行錯誤で取り組んでいる。
「組織」を創るのだと決めた以上、トレーナーズトレーナーの育成は早くから始めるにこした事は無いと思うし、ここが次のステップに臨むための避けては通れない道なんだと思う。
2007年3月2日
2007年2月26日
情報処理系の業界にいると、どのようにビジネス展開をしていこうとしても「秘密保持」についての基本的なモラルや知識については最低限抑えておかないと話にならないし、企業間であっても対個人であったも契約を結ぶ際には慎重に運ばないと痛い思いをしてしまう。
私自身はというと昔から「法務」というのはあまり得意ではない分野で、専門家の意見を聞いたり関連者や承認者の許可を取る必要があったりで、とかく時間がかかったあげくに後悔する事の多い分野である。
NDAに時間を取られている隙に肝心のビジネスタイミングを逸してしまったという経験は、我々ベンチャラーだけではなく多くの新規ビジネスを考えるビジネスマンやアウトソーサーにも共通してある経験じゃないだろうか。
創業期はこのあたりが適当であとになってから見直して無茶な条件で結んでいた事に気が付いたり、そもそもまったく契約が無かったりボロボロな状態になりがちだし、こちらから作成するときは前述のように守りに入りすぎて時間ばかり経過したりすり合う可能性を自分から狭めたりと折角の関係を崩してしまう事も多かった。
さて、そんな経験を通じて今感じているポイントは、「必要最低限」「できるだけ自分は一歩譲る」「無理だと思ったら契約事態を諦める」という事。契約はお互いが身を守るためのもの。できれば自分も相手にとってもきちんとしたものを結んでおくに越した事は無い。しかし、守れないほど詳細だったり、相手にあまりにメリットがよりすぎている場合は、かえって害になる事の方が多い。それでも取引するために絶対にその秘密保持契約が必要という事であれば、本当にその人や組織と付き合っていきたいのかもう一度ゆっくり考えてみたほうが良いと思う。
あとはいいアドバイザーを持っている事。自分の専門分野と法務に精通している味方がいるとしたらこんなに心強い事はない。