2008年8月10日
8月8日、北京オリンピックの開催式が開かれる中、久しぶりに専務とサシで飲みました。
営業の方向性や最近の課題について話し合った後、今期の最重要とする経営指標について聞かれました。
私は、「今期も売上で行こう」と思っています。
最近お話を聞いていたコンサルの方はROAに注視する事を勧めていらっしゃいましたし、もちろんフリーキャッシュフロー型のEVA等も今後資本コストを意識した経営をしていくために重要だと思います。
しかし、思うに、この時期の経営というのはまだまだ「利益」というものを意識しすぎると弊害も多く、売上を立ててみんなの生活を守るところに重心を置くべきだと思っています。もちろん第5期末のように損益線上の微妙なところにいる時にはある程度の利益刈取は行いますが、人も協力会社もまだまだ育てていく段階です。必要以上のコスト締め付けで働く現場に負荷をかけすぎないように、またお得意様のお願いを無下に断らないように、ステークホルダーとのWIN-WINを目指した成長をするための指標が「売上」だと思います。
また、注視指標が「売上」であったとしても、もちろん利益度外視で仕事を請けるつもりもありませんし、スタッフが生活できない単価に切り落として受発注する事や現場がこなしきれないボリュームの仕事を取ろうと云う事ではありません。品質や信頼といった数値化されない重要ファクターも大切にしていくバランスをもって経営の舵を切って行きたいと思います。
そして何より、私の今期の「売上」予測は、弱含みです。
「経営者が必達目標を低く見積もってどうする!」というお叱りもあるでしょうが、景況感にはトレンドがあり、弱いときの舵取りも経営としての大切な役割の一つだと思っています。
景況感の悪い中で売上をどう作っていくか、その売上の中でどうファイナンスしていくのかという事も大きな課題になるでしょう。
しかしながら、前期に新規の開拓を含め、仕事量の下支えはしっかりしたものがあり大幅に売上規模が崩れる体制にはない底堅さを今は作る事ができています。安定して仕事を受注していき、新規のお客様にも充分信頼いただいて追加で仕事を取っていければ良いのです。
セントレア、万博から続いた時期的要因が落ち着いた後の対策としては充分取れていると思いますので、引き続き信頼を得るための売上作りを進めていければと思います。