2005年2月4日
現場では、予期せぬトラブルと云うものが数多く起きる。
そのため、一人の技術者として優秀な人物であっても客先での作業責任者になるとどこまで信用してよいのかわからない、といったケースが数多く存在する。
現場に必要な能力はまずコミュニケーション能力である。センターとなる発注元とのやり取り、お客様とのやり取り、本当に些細な事で信頼関係は崩れてしまうので、まずはその作業を取り巻く人間関係の調整が順調な仕事の第一歩となる。
そう。この「作業を取り巻く人間関係」をつかむ事が出来るかどうかが、現場における作業責任者としての最低限の能力といっても良い。これが掴めれば「誰にどこまで問い合わせてよいのか。」を把握する事が出来る。責任者は常に、「わからない問題を誰かに問い合わせて解決しなければならない。」という問題と、「余計な質問をして不安を与えてはならない。」という相反する問題を常に抱えながら問題解決を進めなければならない。
さて、「誰にどこまで」がわからない時は、どうするのか。これは、「近いところから聞く。」これが原則である。仕事の受託関係が団子の様に何層にも折り重なっているとき、直近の発注者に問い合わせるのが一番無難である。うちのスタッフであればまず、私だろう。私であれば、その問題を誰に問い合わせすれば無難に解決するかを判断できるし、できなければ当社に仕事を入れていただいた会社に問い合わせることになる。
確かに何段階も問い合わせを重ねる事は非効率的だし、話しが人づてになってしまい内容が変化してしまう事になるかもしれない。だから、「この問題が発生したときは、ここに問い合わせすればいい。」という事がわかっていれば、直接問い合わせすればよいのだ。
この会社関係、人間関係、というものが掴めて、ようやく現場責任者としての責務を果たす事ができるのである。