2007年3月24日

アンフェア

ライブドアの判決と日興の上場維持について、きな臭さを感じているのは私だけじゃないはずだ。
正義を振りかざしたいわけじゃないし、政治的な思惑や未熟な司法・市場関係者・既得権者のあり方についても納得は出来ないけれど理解はできる。
しかし、今までマスコミの捉え方や全ての手法が違法だったかのような論調の偏った堀江叩きには正直残念さを通り越してあきれ果てた感じを持っていた。
そんな中今日、田原総一郎の記事を読んで、マスコミ関係者の中でも公平にあの事件を評価できる人がいる事を知る事ができてちょっとホッとした感じがする。
金融庁の監督権限は不良債権処理の目処が立った後くらいに、本来は縮小されるべきものだったのではないだろうか?
公的監査の行き過ぎた権限増大は、保険の未払いやリスク商品の説明責任や情報管理・開示などにシフトしていき「不祥事」として業務停止などを乱発しているけれど経済活動全体からいうと明らかにマイナス要因になっていると思う。
特にライブドア事件以降の新興市場は、規制とコストでがんじがらめに縛られていて本当に魅力が無い。最近起業家仲間で上場にメリットを感じている人は殆どいないし、これからはマネジメントバイアウトやエンプロイヤバイアウトでマーケットから抜け出そうとする有望事業はますます増えてくると思う。
少なくても日興のような老舗であればどんな不正を行っても許されるのに、ライブドアのようなグレーゾーンでのマナー違反で実刑までもっていかれてしまうようなアンフェアな現状ではいかんともしがたい。
日興コーディアル上場維持が決まった後の日経新聞の対応もあまりに酷かった。大本営の発表を諾々と流すだけがマスコミの役目ではあるまい。筋の通らない話であれば、「そりゃ変だ」といえるメディアが育っていかなければアンフェアなルールがまかり通る社会は直っていかないと思う。
大人ってズルいね、って子供達から云われない社会を繋いでいかなきゃね。