2015年8月28日
第12期の決算総括です。
本期はXPからの交換需要が一服し、業界全体は低調なスタートの後、「IT業界の2015年問題」という業界の大型案件が集中する事による技術者不足が目立つ波の高低の激しい展開になりました。当社と致しましては、本期を通じた大型案件を受注していた為、概ね予測通りの期となりましたが、人材の確保が思うように進まず受け切れなかった仕事も多かったと思います。
お客様を始め関係者の方々には、心より御礼すると共に、私の力不足をこの場をお借りしてお詫びいたします。
決算の細部を見て参りますと、年商5億2千万はお客様需要に愚直にお応えしていった結果積みあがったものだと思います。派遣業の免許更新のために思い切った益出しに走った前期ほどは、コストを絞りつくさず、社員、作業者、パートナー各社にも適正にお支払した上で、利益を上積む事が出来ました。
そして、懸案となっていた本社移転も完了し、本社のコントロール機能強化を推し進める事ができました。
また、本格的に全国展開案件をたくさん受注した期でもあり、全国パートナーへの訪問や研修を含め、積極的なパートナーシップの強化を計った一年でした。
雇用している社員の増加及びパートナーの増加もバランスよく、利益を崩さず品質を保ち、お客様への経費負担も軽くなった事のよくわかる決算だと思います。
一方、広告宣伝費は大きくかかり、費用対効果としてはとても残念な結果になっている事も事実で、この人材を確保しづらい環境は今期も継続しそうなところです。
今期は、この8月で1年以上の大型案件がクローズし、その売り上げの穴をどのようにカバーしていくのかというところが一番大きな課題となります。
先に記載した2015年問題による足元の供給不足感等はございますので、外部環境は悪くありません。まずは適正な規模感に会社体制を再編し、その上で的確に需要を吸収できるようにしていく必要があると思います。
市況としては、パソコンからスマートデバイスへの変更が急速に進んでいる事もあり、「フィールドサポート」という業態はパソコンを主眼にしてみると急速に逓減しており、スマートデバイスキッティングは大きななボリュームが出ています。また、コンシュマ再編が進んでおり、従来のコンシュマ需要が減りつつあり、一方今後はHEMS等の電力とITの融合モノの流れが来て、IP6やIOTの本格普及が始まりだした際に、とても大きな波が来るという狭間の期間になりそうです。
当社は、これまで培ったお客様との信頼関係をより積み増していくとともに、時代の変遷に対応するためのチャレンジや技術研鑽を怠らず、品質を重視した経営を今期は心がけていきたいと思います。
また、今期は海外チャレンジを行うべく、カンボジアに事業会社を設立し、運営いたします。
ご関係者の皆様には変わらぬご支援の程、何卒よろしくお願い申し上げます。