2010年6月4日
人間には寿命があるし、企業にだって寿命がある。政治だって、政党だって、当然寿命はあるだろう。
しかし、国のトップが毎回1年もたないって、どういうことだろうか。
今は、世界的に見ても舵取りの難しい時期にあるのは間違いないし、安全保障や防疫も大切だけれど、経済や財政は待ったなしの状態になっているのは、もう子供でも分かるくらいにヒドイ事になっている。
誰が首相をやってもいいのだけど、厳しい状態なだけに打つ手の方向性ははっきりしている。
デフレの克服と、円安誘導だ。
エネルギーやら資源も国内での供給能力が不足しているのだから、円高のうちに海外モノを買いあさってしまえばいい。このまま借金を重ねればいずれは円の信認が市場から得られなくなって暴落するので、円高のうちに打てる策はやっておいた方が良い。いずれくるインフレ・円安も崖から落ちるような急激な暴落は避けたほうが良いので、可能な限り意図的にゆっくりしたペースでインフレ・円安の形にもっていって国内景気を上向かせたい。
やっちゃいけない事もはっきりしている。
デフレ下での増税・利上げ、不況下での公共投資削減。
別にどっぷりケインジアンなわけでもないので、ジャブジャブと非効率な公共投資をし続けろというわけではないけれど、不景気で民間に仕事が無い時期に、公共事業を一気に削るとあっという間に冷えるのが公共投資と景気やら雇用やらの関係なのは自明だと思う。
リフレをコントロールする事ができるか・・という事であれば、恐らく極端に財政が悪化した状態や完全雇用が担保されない状況では難しいのだろう。しかし、国債が消化できなくなってからでは更に打つ手は少なくなる。
本当は、次の国のトップは経済通になって欲しいところなのだが・・。