2004年12月26日
2004年12月25日
「拙速」とは、仕上がりは早いが出来は悪いの意。あまり良い意味で使われることの無い言葉である。それでも私はこの言葉が好きだ。
最近プロフェッショナルについて考えさせられる機会があったが、私は「職業として行動している人」以上の意味で定義していない。巧いか拙いかはプロであることとは関係が無いと思っている。
もちろん、お客様には最高峰の品質を提供したいと思う。しかし現実には最高峰に達してから商品化・サービス化するのでは絶対に商売になりえない。実際は、とにかくサービスを提供する。そしてその拙い商品からどんどん品質を向上させていくというのが、プロの求められる資質では無いだろうか。ソニーのラジオであれ、松下の電球であれ、初期の製品は市場における最高峰どころか、技術者本人ですら納得のいかない出来であったことは有名である。しかし、それを売って、売った資金でよい良い製品を作るという姿勢がまさにプロフェッショナルだと思った。また、WINMeみたいなバグだらけの製品をここまで世界に売りまくったマイクロソフトも心底プロだと思った(涙)。
拙速でも足を踏み出す勇気こそプロの必須条件。それがスピードを生むのだ。もちろんトラブルも生む。戦うからこそトラブルが起きるのだ。巧遅を極められるアマチュアにはトラブルなどは存在しない。
最高のものはいつか必ず作ってみせる。だから今はこれで前に進もう!
最後に好きな孫子の言葉を紹介する。
「兵は拙速を聞く」
聞くと表現しているのが面白い。良くも悪くもスピードこそが経営の命である。
2004年12月24日
ロスに留学していた頃、クリスマスには売っている中で最も大きなもみの木を買ってきて、よじ登りながら飾り付けをした。雪が降り積もっているような白い細工がされたツリーを選ぶのがお気に入りだった。運ぶのも大変で、店から家に持ち帰るのに、車の天井に縄でくくりつけ枝で周りを傷つけないように気を使う。飾りつけも大変で、電飾も飾りもワンセットでは全然足りず、去年の分から壊れた物を除き、更に2・3セット買ってきてきらきらに飾る。てっぺんには大きな星。置く場所は暖炉のヨコ。
イブの夜は、ホストの家族と留学生で集まり、ツリーの下に皆の持ち寄ったブレゼントを飾る。電気を消して、暖炉の炎とツリーの電飾とキャンドルの炎で明かりを取るので、部屋全体がほんのりと明るく灯る。それがなんともクリスマスだった。
・・本当に大きなツリーで、見上げると皆童心に帰ったような顔をする。あのツリーが大好きだった。本当に好きだった。なぜ日本ではああした物を売らないのだろう。売っていても皆買わないのだろうか。ふしぎだ。
26日になると、飾り付けを取り、ツリーを庭で燃やす。あの燃え盛るツリーを眺めて送るのも壮観でとても好きだった。今でもあの頃のクリスマスの思い出は大切な何かになっている。
2004年12月23日
私は昔から、営業第一主義、現場作業第一主義の考え方には、強く嫌悪感を抱いていた。お客様から料金をいただくまでには、仕事を取る。サービスを売る。といった「目に見える」部分の他に、広報や事務作業など様々な要因がバックグラウンドで発生している事を全員が認識すべきだと考えているからだ。
では、財務・人事・事務などの仕事を総務とまとめて呼ぶことにし、経営全体から見た総務のパワーバランスはどのぐらいが適切だと思っているか?と問われれば、2~5%であると答えたい。しかし作業量は本当にこのパーセンテージか?と問われれば、絶対にもっと大きな数字になる。そこで、バックオフィスの人間は一騎当千のスペシャリストである必要に迫られるのだ。しかし、今の当社のように小さい規模のうちは専任で総務をおくわけにはいかない。5%未満の業務のために1人を割くわけにはいかないからだ。つまりこの規模であれば、総務を担当する人間は一騎当千のスペシャリストであり、かつ自分も利益を稼ぎに行く現場・営業の一線に立てるゼネラリストでなければいけない。
それでも・・。ここまでわかっていても思ってしまう。総務のスペシャリストは絶対に専任で必要である。これはきっと割合の問題だけではすまされない。法人として存在する義務の一つなのかもしれない。
2004年12月22日